■カラーコーディネート
和装の魅力の一つは、その色あわせの妙。きものや帯、小物には大変な手間をかけた染や織の色によって、深い情緒と自然感が表現されています。それらを組み合わせることで、平安京の女性たちが熱中した十二単衣のように、無限の表現が出来る世界なのです。
 
【相環表】
主な色を基準に配置したもので、それぞれの特性が連続性をもっています。世界中で研究された結果、色の波動は身体や心に大きな影響を及ぼすことが知られるようになり、医学や商業デザインの世界で盛んに活用され始めています。
又、色の波調は形状のもつ印象と同一であるとい発見は個性美学理論の独創的なものです。これによって個性的な和装トータル・コーディネートが可能になります。
※上記の相環表は原色ですが、その明度・彩度を変えることであらゆる年代に対応します。
左記は色(目に見える可視光線)を8つに分類し、「指数」と呼ぶ番号を振り当てた「色環表」です。赤・黄・緑・青の4原色はそれぞれ向かい合う位置にあり、奇数の指数を持ちます。4原色は最も強い特徴をもちファッションなどに用いると大胆な印象になります。
偶数の指数をもつ色の特徴は、その両隣の色の個性を半分ずつ持っており、4原色よりもソフトな印象になります。
【色の持つ特徴と印象】
可視領域の中で最も波長が長く、直進性があります。色彩心理学では「誘導性」が高く看板などに多用されます。
赤の温かさに黄色の明るさで落ち着きを感じさせます、茶色も同系色に入ります。
拡散性が強く、最も明るく見える「視認性」が高い色で、安全服などによく利用されます。
黄緑 黄色の明るさに緑の安らぎで爽やかなモダンな印象です。
「安心感」を与える色とされ、視覚的には平面的で広々とした印象を与えます。
青緑 緑の安らぎに青の冷静さ。深みのある緑はやや引き締まった印象を与えます。黒も同系に入ります。
「後退色」「伸長色」と呼ばれ、上下に伸びで高さ・深さを感じさせると共に幅は狭く見えます。
可視光線両端の青の冷静さと赤の温かさの特性を合わせ持ちます。灰色も同系です。
例えば、優雅で気品のある印象の方であれば青系や紫系の色彩が周りから見るとしっくりし、丸顔の方ならば赤系等の色目が周りから見るとしっくりと理論上は見えるという事になります。
※理論上ですので実際の事とは異なる場合がございます。
 
■相互の位置関係
上記表は指数1を基準としてみた場合の組み合わせです。
「イコールカラー」(同位色)
きものと帯の同色のコーディネートがもっとも目立つ組み合わせ一つのボリューム感のある大きな衣に見えて、その色の印象が単純に強く表現されます。
「カウンターカラー」(反対色)、「サブカウンターカラー」(準対色)
反対色の組み合わせは、くっきり鮮やかに目立ちます。更に半分は補色の要素を持ち、「カウンターカラー」にひけをとらないくらい目立つのが、補色の両隣です、特にその色が奇数の原色なら偶数の補色よりも強く目に映ります。
「ネイバーカラー」(隣接色)
両隣の色は自分の親戚なので(元の色と半分同じ)、違和感無く組合せらる落ち着いたコーディネートになります。
「セパレイトカラー」(分離色)
「相環表」の90度の位置同士の組み合わせは、一番縁が薄い関係だといえるでしょう。インパクトは強いのですが、かけ離れた印象になりがちです、この場合は間を取り持つ小物の出番となります。
但し、偶数同士の間は原色を共有しているので、適度に引き立つコーディネートになります。
また、緑は「セパレイトカラー」の青と黄で作られているので、指数4と6は同系色で比較的近い色です。
 
■重ね
もと宮中で行われた袷仕立ての衣の表と裏の配色によって自然の風情を表現したものや。やがて、十二単衣など衣を幾重にも重ねる際の組み合わせをも示すようになりました。
同じ名前でも時代による素材や着色技法の変化で色はかなり異なります。
紅梅(春) 菖蒲重(夏) 移菊(秋) 枯色(冬) 松重(四季) 秘色(四季)
表:紅梅 裏:蘇芳 表:菖蒲 裏:萌黄 表:柴 裏:黄 表:淡香 裏:青 表:青 裏:柴 表:瑠璃色 裏:薄色
  
■タイプ別組み合わせ
普段の洋服などからお勧めの組み合わせをご紹介。是非、参考にして下さい。
あなたのカラータイプは?(貴方のカラータイプを見つけます。)
質問 (A) (B)
ワードローブに多いのは 茶系 グレー系
似合う口紅の色は オレンジ系 ローズ系
セーターに選ぶなら
ストッキングの色、自然に見えるのは ベージュ系 グレー系
肌色、より近いのは オークルベージュ ピンクベージュ
(A)が多い貴方は・・・WARMタイプ (B)が多い貴方は・・・COOLタイプ
 
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